建物の老朽化対応と耐震措置等のため、惜しまれつつも2024年6月30日で78年の歴史の幕を閉じる上野のファッションビル「ABAB UENO（アブアブ上野店）」。本展「リトルウエノ」はすでに店舗としての操業を終えた6階を使った東京藝術大学油画専攻3年宮本ゼミのプロジェクト型演習である。戦後の闇市からはじまった巨大横丁・アメ横。その活気と混沌の象徴だったABAB の店舗装飾や什器類が残されたワンフロアに、27名の藝大生がそれぞれの「上野」を散りばめたイメージの路地――「リトルウエノ」を生成した。ABAB 6階は本展終了後、The Chain Museumによって若手アーティストの共同スタジオ「上野下スタジオ」に改修されている。

参加学生：石井幹太、浦山翔可、海老原イェニ、大森佳絵、大川内乃々香、金子葵、亀井佐知子、木々津鏡、紀谷元杜、栗原愛波、黒澤匠、小杉直寛、清水笙、城田彩花、菅野史葉、高橋文、高木いろ佳、高橋和暉、戸高光稀、中野有華、原響希、松尾亮良、間所美月、室井聡太、矢野央祐、横山輝、吉村直
ゲストレビュアー：鈴木ヒラク、遠山正道、小田原のどか
展示企画：東京藝術大学宮本武典研究室＋The Chain Museum
協力：株式会社アブアブ赤札堂
撮影：撮影：奥田正治