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ナカムラクニオ「金継ぎアンソロジー」

ナカムラクニオ「金継ぎアンソロジー」

会場:東根市公益文化施設まなびあテラス特別展示室
会期:2021年10月20日→11月28日
編集・構成:宮本武典
写真:志鎌康平

キュレーション/編集

東根市公益文化施設まなびあテラスの開館5周年を記念するプログラムとして、ナカムラクニオと80人の市民による〈金継ぎアンソロジー〉展を企画・開催した。
東京2020パラリンピックの閉会挨拶で多様性と調和を象徴する日本文化として言及されるなど、いまや国内だけでなく、世界から注目を集める〈金継ぎ〉。ブックカフェ〈6次元〉店主であり、本・骨董・美術にまつわる多彩な活動で知られるナカムラクニオは、金継ぎをより身近な創作行為として普及するワークショップや執筆活動に取り組み、近年ではそのフィールドを海外にまでひろげている。割れたり欠けたり、ヒビが入ったりした陶磁器を漆などで接着し、金や銀粉で美しく装飾する金継ぎは日本古来の修復技法だが、ナカムラの活動にはモノに宿っている記憶や愛情をも再生するカルチャーケア(Culture care)としての側面もある。
2021年の初夏より、東根市をはじめとした東北各地の市民に呼びかけ壊れた器を募集し、修復指導とインタビューをおこなった。本展では参加した市民が自ら再生させた80個の陶磁器とともに、それら一つひとつが内包している家族の思い出や絆の物語を〈聞き書き〉によって書き起こし、物語集(アンソロジー)にまとめた。日々の食卓や記念日など人生の様々なシーンで、手から手へわたってきた日用雑器の繕われた傷跡から、大震災から10年後の東北、そしてコロナ禍のいまを生きるいくつもの家族の情景が浮かび上がる。

出展協力:居鶴敦子/居鶴一彦/浅利純子/高橋絵未/鈴木健司/井澤莉菜/斎藤幸子/笹林香菜/笹林芽衣/庄司陽子/鈴木伸夫/鈴木由美子/土屋富美/梅木駿佑/鈴木律/大橋美月/東海林敦子/渡邉ちか/江口久美子/加藤由美/佐藤喬一/渋谷翔/渋谷迪子/伊藤由美子/菊池薫/福原千佳/稲村妙子/堀茜/福士実/福士ちのり/片桐周三代/大類ちえこ/石川純子/里見千穂/福田美里/岡本みどり/高野葉子/太田真/坂爪奈央子/大神司綾/大沼ひかり/先崎由美子/櫻井園子/櫻井弘子/高田彩/秋田あつ子/安達陽子/有路正子/五十嵐純子/五十嵐澄子/江口恭子/江口隆/及川雪子/大江由美子/岡村美穂子/小川久美子/加賀百里/日下部幸子/後藤恵津子/後藤陽佳/齋藤香澄/佐藤智子/志田美和子/治部礼子/鈴木敦/鈴木美穂/高橋寿子/武田千秋/羽柴美紀/早坂みち子/原田伸子/本間亮典/松田青華/松田知美/山本綾子/山本源太郎/結城詩織/結城丈寛/吉岡多恵子/渡部尚美(順不同)