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荒井良二と8組の家族による「山のヨーナの店」

荒井良二と8組の家族による展覧会
「山のヨーナの店」

2018年2月8日[木]→18日[日]/とんがりビル

プログラムディレクション

荒井良二と8組の家族が、立体絵本のような一軒の土産店をつくっていく、「物語をつくる」連続ワークショッププログラムの活動報告展。タイトルの『山のヨーナ』とは、荒井が執筆中の絵本作品で、山裾にある小さな土産物店を舞台に、都市の人と山の人が出会い、店の主人・ヨーナが手づくりする不思議な〈おまもり〉によって心を通わせていく物語。
ワークショップに参加した家族は、荒井からこの絵本の登場人物として一人づつ〈名前〉をもらい、オブジェ(おまもり)や手製絵本、人形をつくり、『山のヨーナ』の世界に参加していった。完成した「ヨーナの店」は「みちのくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018」公式ポスターを飾り、同芸術祭の開催テーマ「山のような」を象徴する市民参加型のアートワークになった。また、2018年9月の山形ビエンナーレ2018開催本番にむけて、「ヨーナの家」と「ヨーナの庭」が制作された。
主催:東北芸術工科大学/助成:平成29年度文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業(市プロジェクト2017)

絵本『山のヨーナ』は、荒井良二さんが14年前につくった物語です。しかし、絵本として出版されなかったので、まだ誰もしらない物語です。絵本の主人公は、山で生まれ育った女の子・ヨーナで、山のふもとで小さな土産店をやっています。彼女は山や森で集めたもので、〈おまもりのようなもの〉を手づくりして、お店にたくさん並べています。お客さんのリクエストにこたえて、オーダーメードでつくってくれることもあります。
ヨーナは人里離れた山での暮らしを愛していますが、お客さんたちが運んでくる、外の世界の様子に憧れてもいます。そんなヨーナの店には、森のけものたちや、旅人や、ちょっと疲れた都会の人々が引きよせられて…。
荒井良二さんの絵本の世界をもとにした連続ワークショップ『山のヨーナ』では、参加する一人ひとりが、主人公・ヨーナになりかわって、あるいはお客さんになりかわって、それぞれがお店に並べる〈おまもりのようなもの〉を創作しました。〈おまもりのようなもの〉は、なるべく土や木や石など、自然のなかから集めた素材でつくりました。また、荒井さんから「つくる行程でかならず炎を使うこと」という条件もありました。
そして、それが誰のためにつくられた〈おまもりのようなもの〉なのか、どんな力や祈りがこめられているのか、どのように使うのか…などなど、〈おまもりのようなもの〉にまつわる物語の設定やシーンしました。ですから、これらの〈おまもりのようなもの〉たちは、それぞれが小さな〈絵本のようなもの〉といえるかもしれません。
ヨーナの店は物語を交換するお店です。荒井良二さんの絵本の世界から抜け出たような、立体絵本のようなお店を、みんなでつくってみました。
(ステートメントより)